2016年11月訪日外客数 概要
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客数(推計値)によると、11月の訪日外客数は、前年同月比13.8%増の187万5千人と、11月として過去最高となりました。(これまでの11月過去最高は2015年11月の164万8千人)
11月は紅葉シーズンであったこと、東アジアにおける航空路線の新規就航・増便、クルーズ船の寄港増加などが増加要因として考えられるようです。
2016年11月訪日外客数 市場別
市場別では、ロシアを除く19市場が11月として過去最高になりました。
11月までの累計では、台湾、香港、タイ、マレーシア、豪州、カナダ、英国、ドイツ、イタリアが昨年の年計を超え、順調に訪日外客数を伸ばしています。
訪日外客数のシェアは東アジア70.0%、東南アジア+インド13.3%、欧米豪12.6%。
東南アジアのマレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどの伸び率が大きく、今後も成長していく市場であると考えられます。
■韓国
前年同月比18.6%増の42万6,900人。11月として過去最高を記録。
韓国では外国旅行者数全体が増加傾向にある中、新規就航などによって航空座席供給量が増加したことが、訪日需要の押し上げに貢献したとしています。
■中国
前年同月比 19.2%増の43万2,800人。11月として過去最高を記録。
11月までの累計が594万5,500人となっており、全市場を通じて初めてとなる600万人が目前に迫っています。紅葉シーズンに伴い、個人旅行者(FIT)やクルーズ船利用の需要が増加したことが要因としています。
■台湾
前年同月比 1.4%増の30万700人。11月として過去最高を記録。
11月までの累計は388万8,800人となり、2015年の年計を超えました。一方で、トランスアジア(復興)航空の解散決定により、22日以降の全便が運行停止となった影響もあって伸び率は鈍化傾向に。
■タイ
前年同月比5.5%増の8万300人。11月として過去最高を記録。
11月までの累計は80万5,100人となり、2015年の年計を超えました。LCCの航空券や格安ツアー商品の販売が好調で、増加傾向を維持しています。
■アメリカ
前年同月比17.0%増の10万3,800人。11月として過去最高を記録。
一般的に大統領選挙が実施される月は旅行を控える傾向にあると言われていますが、今年は外国旅行者数全体が増加傾向にあったようです。
■5ヵ国まとめ
韓国、中国、台湾、タイ、アメリカの訪日外客数について、国別推移をグラフにしてみました。
11月は韓国からの外客数が中国からの外客数に迫る結果となりました。
韓国、中国、台湾、タイ、アメリカの訪日外客数について、前年度比の伸び率をグラフにしてみました。
その他の市場や、詳細については以下のリンクから日本政府観光局(JNTO)の報道発表資料(PDF)をご参照ください。
<関連リンク>
訪日外客数(2016 年11月推計値及び上半期推計値) [出典:日本政府観光局(JNTO)]