2016年7月訪日外客数 概要
日本政府観光局(JNTO)が発表した訪日外客数(推計値)によると、7月の訪日外客数は、前年同月比19.7%増の229万7000人となりました。これにより、単月としての過去最高を更新しました。(これまでの単月の過去最高は2016年4月208万2000人)
多くの市場で夏季休暇シーズンとなり、訪日旅行需要がピークになったため、また、中国クルーズ船の大幅な寄港増加や、韓国、香港、タイなどでの航空路線の新規就航・増便も訪日外客数の増加要因とみています。
2016年7月訪日外客数 市場別
市場別では、中国と香港が単月として過去最高を記録しました。やはり、クルーズ船の寄港や航空路線の新規就航・増便などの影響が高いようです。日本-香港間はこの7月に成田・関西・高松・鹿児島への新規就航、石垣線や新千歳線の増便が行われました。
また、イギリス、ロシアを除く16市場が7月単月としての過去最高を記録し、市場全体で訪日旅行需要が伸びていることがわかります。
訪日外客数のシェアは東アジア 76.6%、東南アジア+インド 7.8%、欧米豪 11.4%。
シェア率には大きな動きがありません。
■韓国
前年同月比30.0%増の447,000人。7 月として過去最高を記録。
熊本地震を受けて運休していた仁川-福岡線が運行再開、7月からLCC(格安航空会社)による仁川-札幌/千歳、仁川-福岡などの新規就航や増便が追い風になりました。
■中国
前年同月比 26.8%増の731,400人。7 月として過去最高を記録。全市場を通じて、単月で70万人を超えることは初めて。
夏の旅行のピークシーズンを迎えたことや、クルーズ船の寄港が増加の要因となりました。個人旅行(FIT)需要も堅調に推移しています。
■台湾
前年同月比 9.8%増の397,000人。7月として過去最高を記録。
学校休暇に伴う家族旅行需要の増加や、沖縄方面を中心とした訪日クルーズの催行などが訪日客数の押し上げに寄与しました。
■タイ
前年同月比 18.2%増の61,300人。7 月として過去最高を記録。昨年度比の伸率が著しいですが、タイ政府が7/18に特別公休日を設けたことで、7/16から最大で5連休となり、大きな旅行機会が創出されました。
■アメリカ
前年同月比 19.8%増の117,600人。7月として過去最高を記録。
燃油サーチャージの引き下げや米国経済の改善傾向が訪日機運を後押ししました。前年度比の伸び率が高い状態が、安定して続いています。
その他の市場や、詳細については以下のリンクから日本政府観光局(JNTO)の報道発表資料(PDF)をご参照ください。
<関連リンク>
訪日外客数(2016 年 7 月推計値及び上半期推計値) [出典:日本政府観光局(JNTO)]